2012/05/02

女性の友達消費の傾向

「楽しいのは彼氏よりも女友達といる時間」という女性の心理が消費行動に強く投影されはじめているという。
食事も買い物も、そして旅行や習い事まで、消費そのものが目的ではなく、友達との関係を維持し深めていくことを大切に考えているようになった。

たとえば観光地の熱海では、約40年前に比べ、約半数まで落ち込んだが、逆に若者観光客は増加しているという。20代の宿泊客は全体の2割。1/4を占める月もあるという。

また、首都圏を中心に展開する人気の料理教室などでは全体の2~3割が友達同士で受講だという。料理の習得に加え、友達との時間を楽しむ傾向が強い。
美容院やネイルサロンでは、2人で予約できるサービスがはじまっている。もともとは一人予約だったが、予約の備考欄に「友達と一緒に予約します」という書き込みが多く、システムの改善を行ったようだ。

国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、2010年、18歳~34歳の未婚女性で、異性の交際相手がいない人は全体の49.5%。そのうちの約46%が「とくに交際は望んでいない」という。34歳以下の女性単身世帯の消費支出を家計調査でみると、2011年は、202万2065円でさほど推移は見られないようだが、「被服および履物」への支出は減少しているのに対し、「旅行や習い事、観劇等の教養娯楽サービス」は2002年と比較し11%増。中でも「国内パック旅行」は39%も増えた。また、「月謝類」(約1万8千円)も48%増だという。

こうした流れに際し、予約システムはもちろん、新しいプロモーション展開により顧客をつかむことは、特に観光地や女性比率の多いエリアでは今後重要になってくるに違いない。